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地域公共交通 久喜市を視察

 白岡市地域公共交通のアンケートでは、乗用車が主な移動手段になっている方の割合が高い一方、免許返納に伴い足の確保を望む方からは、循環バスの要望を頂きます。バス路線図でもわかるように、白岡市は「バス空白地帯」。さらに白岡駅から菖蒲まで運行している朝日バスも運転手不足により減便となっています。「高齢化、人口減少、財政負担」を考えた時、白岡市に必要な公共交通は?

ということで、7月16日はお隣の久喜市の公共交通について勉強してきました。一言で言うと「なんて手厚い支援。うらやましい」でした。
民間バスに加え、公共交通としては、循環バス(久喜地区)、デマンド(くきまるは栗橋・鷲宮地区と菖蒲地区)、全域をカバーするふれあいタクシーの三種類が用意されています。

公共交通は、既存の民間バスと競合しないことが大前提にあるため、どうしても市民の要望に添えないことが出てきます。久喜市の場合は、民間バス3社33路線あるので、公共交通の運行を考えるのも逆に大変だなと思います。しかし、今年度末策定予定の久喜市地域公共交通計画においては、輸送資源の総動員による移動手段の確保(スクールバスや企業のバスを含める)や交通結節点での乗り継ぎなど新たな考えを打ち出しています。また、市の負担額と収支率の改善(9月より料金改定)、運転手不足などが課題としてあげられており、街づくりも考えた公共交通の在り方を模索しているのがわかりました。

 今回は、白岡市議としてはなく地方政治改革ネットでの視察でしたので、他自治体の現状を議員や市民の方からも伺うことができました。例えば、吉川市では、市街化調整区域にお住まいの方に2000円のタクシーチケットを補助しているとか。廃止路線復活に対し、数千名の署名が集まったが、再開しても結局は、乗車数が少ない・・・などなど。
 また、民間バス会社に対する補助金を出すのではなく、利用者を増やすための施策をするべきだという意見には多いに賛同いたしました。確かに、運営費補助金をバス会社に出してしまうと利用者の数に関係なく運営出来てしまい、補助金がなくなった時には、利用者は、少なく自主運営が出来ない⇒廃止。となりかねません。
 それから、私が注目したのは、久喜市のふれあいタクシーです。9月に料金改定がされますが、概ね利用者が料金の半額を支払う形で(市の負担上限あり)、無制限に利用できるサービスです。75歳以上の方など条件はありますが、これで年間予算2400万円です。事前登録が必要なので、知らない方もいるかもしれないですし、利用できなかったという方もおられると思うので、今の状況が全てではないです。にしても予算2400万円という金額には驚きでした(安い)

 私は、今までタクシーチケットの助成を要望してきていましたが、久喜市のふれあいタクシーもいいですね。移動手段として、複数の選択肢がある久喜市と白岡市では現状が違うので、このままを白岡市には難しいかもしれません。しかし、循環バスが通っても自宅からバス停までの距離によっては、利用しないというアンケート結果も出ているように、望むのは、やはり自宅の近く。
「行きはいいけど荷物を持ってバス停から帰るのは無理。だからバスが通ったけど、乗らない」と言う話を東伸団地の方から聞いたことがあります。
自宅~目的地~自宅。を叶えられるのはタクシーしかないですね。

民間バス会社の撤退などもある自治体に比べ、白岡市は元々がバスの空白地帯。さらに競合を考えずに済むだけ、公共交通は取組やすいはずです。

今後の白岡市の公共交通を考える上でも、とても勉強になった視察でした。