11月22日。
日本薬科大学1年生の授業で、社会保障制度のお話をさせて頂きました。
団塊の世代・約800万人が後期高齢者となる2025年問題から。
少子化、超高齢化社会を迎える日本の現実と様々な影響について、お話した後。
地方自治体の現状ということで、白岡市の令和5年度の決算内容を元に行政の懐事情をお話しました。
特に今回は地方自治体の社会保障の現状を知りたいとの事でしたので、白岡市の国民健康保険、後期高齢者医療制度、介護保険、そして国民年金について令和5年度の数字を用いて説明しました。一つの例として国民健康保険については、以下を説明(保険税額は自治体により異なります)
給与160万円に対し、年額で101、600円を納めることになります。単純計算すると健康保険税を差し引いた約149万円で生活をすることに・・・となると1ヶ月約12万円で生活をすることに・・・
家賃や光熱費など諸々支払ったら、かなりきつい生活ですね。
ですが、この160万円は、税引き前の額になるので、実際には、もっと厳しい生活だということです。さらに、令和8年からは、子ども・子育て支援金が加算されることになります。
そして、20歳からは国民年金も納めなければなりません。
昔に比べ、本当に手元に残るお金が少なくなったなと実感します。
少子化超高齢化社会において、市民の暮しや健康を守るために必要な費用(民生費)の増額は、免れません。しかし、働き手である方の負担が増えることは、さらにワーキングプアを増やすことにつながり、とても豊かな暮らしなどとは言えない状況です。
この民生費の増額は、地方自治体だけでどうにかなる問題ではなく、国レベルで考えていくことです。
今回の講義は社会保障制度の話ではありましたが、今後、働き手として支えていく立場になる学生の皆さんに、政治に参加することの重要性も同時にお伝えしました。
53.85%と23.76%の数字、みなさんは、なにかわかりますか?
これは、先の衆議院議員選挙の投票率と昨年の埼玉県知事選挙の投票率です。そして、埼玉県知事選の年代別投票率のグラフを参考に、若者の投票率について考えて頂きました。
若者投票率の低さは顕著ですね。
これからを生きる若者だからこそ、自分ごととして捉えて欲しい。
投票は、自由です。しかし、誰がなっても変わらないからと投票に行かなくても、めんどくさいからと投票に行かなくても、決まったことに従わなければならない。そう、責任を負わされるのは、私たちなんです。
今回の衆議院議員選挙において、「手取りを増やす」と公約に掲げた国民民主党の103万の壁の撤廃が実現に向けて進みだしました。
自分が投じた1票で変えられるといった経験を持つことは、とても重要ですね。
残念ながら日本は学校教育の中で、主権者教育がされていません。校則一つとっても、子ども達があげた声によって変わったという経験を持つこと。その積み重ねが将来の投票行動に繋がる一つの要因になると思います。
約1時間の講義でしたが、講義資料を作成することで、自分の勉強にもなりました。
貴重な経験をさせて頂き、ありがとうございました。
*講義しているところの写真を撮るのをすっかり忘れました😁