昨年12月26日。市長による住民説明会を考えておりましたが、コロナ感染者が増加傾向にある中での開催になることで断念。そして、”建設阻止に向けた抗議活動をやめる”との自治会の決定は1月下旬の事でした。
コロナの収束を待つ間に着々と工事が進みます。建設阻止に期待した住民に対して、市長はどのように思っていらっしゃるのか?。そのお気持ちを一番に伺いました。
”大変申し訳なく思っています”
藤井市長は言葉を詰まらせ、一瞬沈黙がありました。
心からの言葉でした。
なぜなら、答弁書ではなくご自身の言葉で語られたからです。
当選直後から住民代表と何度も会合を重ね、阻止に向けて必死に動かれていましたので、実現することが出来ない悔しさでいっぱいだったのだと思います。私にはそのように伝ってきました。
私もとても悔しいです。
30年かけて造り上げた街への思い、その街を愛する住民の思いよりも利益目的の事業主の方が優遇される現実。違法でないことが全てであり、さらに行政の裁量権があることで、守って貰うことすらできない。
今の住環境を守りたいと住民が思ってどれだけの行動を起こしても法律の壁があっては何もできないのです。
今回のことで住民はあまりにも無力であるという事を痛感しました。
白岡市の人口に対し、既に葬儀場の数は多い状況にあります。
街並みや景観、生活環境が変わってしまっても違法でなければ、構わないのか。白岡市の街づくりというものは、違法か違法でないかだけで、決めてしまうようなものでよいのか。
違うはずです。
白岡市の街づくりのビジョン、守りたい環境を明確にする。
そして、住民参画による街づくりのための条例策定でそれを実現することができると思うのです。
また、市内で反対運動が2件も起きていた時点で、地区計画の変更も容易にできたはずです。様々な角度にアンテナを張り、自分事として捉え、考え、経験から先を読む力を持つ。それが、市民を第一に考えた行政として非常に大切な視点と思考だと思います。
本当に最善だったのか。今までの検証とそして今後の白岡市が目指すべきことについても伺いました。
2019年7月。事業主に初めて電話をした時。既に自治会電話番号は拒否設定されており、一切情報が入らない中で、それでも何とかしなければと動き出してから、約1年半。この間、自治会と新白岡を考える会を中心に前市長への要望書、請願、事務監査請求、住民監査請求とあらゆる手段を使い、住民の思いを行政に届けてまいりました。
しかし、建設を止めることが出来ず、非常に残念であり無念です。
そして、美しい景観が認められグッドデザイン賞を受賞した街として、今でも白岡市のホームページに紹介されています。